2005年3月24日

明日金曜日と次の月曜日は復活祭の休日なので、ドイツは4連休。2週間休む人が多いために、ミュンヘンでは地下鉄も市電も空いていてうれしい。オーストリアやイタリアへ行く道路は大混雑のようだ。先週はベルリン出張で忙しかったので、この週末はゆっくりジョギングと原稿書きが出来る。このため、ほっとしている。

田舎都市ミュンヘンには、東京のように名画座があまりない。唯一の例外が市博物館のフィルムセンターで、昨日はルキノ・ビスコンティの「山猫」を観た。毎年のようにイタリアに行っており、特に2年前にはシシリアへ行ったために、感慨はひとしお。最近の安っぽいアメリカ映画が対抗できない、ヨーロッパ映画の華麗さ、重厚さを観る思いがした。仕事の後、6時から3時間の大作だったが、全く眠さを感じなかった。冒頭に出てくるシシリア風の大邸宅の、風雨にさらされたベージュ色の壁が、ひどくなつかしく、イタリアへの郷愁をそそられてしまった。

シシリア人気質を理解する上では、これにまさる映画はないのではないか。40年前の映画とは思えない素晴らしさであった。